番号の「頭」を見れば正体がわかる
知らない番号から電話がかかってきたとき、番号の最初の数字を見るだけで「どんな種類の電話か」がわかります。日本の電話番号は、先頭の数字で用途が決まっているからです。
これを知っておくと、「この番号は携帯だから個人かな」「050 だから業者かも」「0120 だから企業の無料電話だ」と、電話に出る前にある程度の判断ができます。番号の先頭を読む力は、迷惑電話や詐欺電話から身を守る第一歩でもあります。
携帯電話の番号: 090・080・070
スマホや携帯電話の番号は、090・080・070 のどれかで始まります。全部で 11 桁です。
- 090: 一番古くからある携帯番号。1999 年から使われています
- 080: 090 が足りなくなって 2002 年に追加されました
- 070: もともと PHS (ピッチ) 用でしたが、2013 年から携帯電話にも使われています
「090 だから古い人」「070 だから新しい人」というわけではありません。番号ポータビリティ (MNP) で携帯会社を変えても番号はそのまま使えるので、番号の頭だけで持ち主の情報はわかりません。
ちなみに、090・080・070 の 3 つの番号帯を合わせると約 2 億 7,000 万番号が使えます。日本の人口は約 1 億 2,500 万人ですが、1 人で複数の番号を持つケースや、タブレットなどのデバイスにも番号が割り当てられるため、番号の需要は人口を大きく上回っています。将来的には 060 番号帯が追加される可能性もあり、総務省が検討を進めています。携帯電話番号の仕組みについてもっと詳しく知りたい方は、090・080・070 番号の違いと歴史をご覧ください。
固定電話の番号: 03・06・045 など
固定電話 (家の電話やお店の電話) は、市外局番で始まります。全部で 10 桁です。
- 03: 東京 23 区
- 06: 大阪市
- 045: 横浜市
- 052: 名古屋市
- 011: 札幌市
- 092: 福岡市
市外局番を見れば、どの地域からの電話かがわかります。自分と関係ない地域からの電話は、営業電話の可能性が高いです。詳しくは市外局番の調べ方と地域の見分け方をご覧ください。
市外局番の桁数は地域によって違います。東京 (03) や大阪 (06) のような大都市は 2 桁、横浜 (045) や名古屋 (052) は 3 桁、地方の市町村は 4 桁や 5 桁です。桁数が短いほど電話の利用者が多い地域ということになります。固定電話は固定電話回線を使っているため、携帯電話と違って場所に紐づいた番号になっています。
IP 電話の番号: 050
050 で始まる番号は IP 電話です。インターネット回線を使った電話で、通話料が安いのが特徴です。全部で 11 桁です。
050 番号は取得が簡単で安価なため、企業のコールセンターだけでなく、迷惑電話や詐欺電話にも使われることがあります。知らない 050 番号からの着信は、少し警戒したほうがよいでしょう。
IP 電話はVoIP (Voice over Internet Protocol) という技術を使っています。簡単に言うと、声をデジタルデータに変換してインターネットで送る仕組みです。050 番号の注意点として、110 番や 119 番などの緊急通報に対応していないサービスが多いことが挙げられます。緊急時には携帯電話や固定電話から通報する必要があります。
フリーダイヤル: 0120・0800
0120 と 0800 で始まる番号は「フリーダイヤル」です。電話をかけた側は通話料がかからず、受けた側 (企業) が通話料を負担します。
企業のお客様窓口やサポートセンターでよく使われています。0120 と 0800 の違いは番号の桁数だけで、仕組みは同じです。詳しくは0120 と 0800 の違いをご覧ください。
フリーダイヤルは企業にとってはコストがかかるサービスですが、お客さんが気軽に電話できるようにするために導入されています。ただし、050 番号の IP 電話や一部の携帯電話からはつながらない設定になっていることもあるので、つながらない場合は企業の一般番号 (03 や 06 で始まる番号) を探してみましょう。
ナビダイヤル: 0570
0570 で始まる番号は「ナビダイヤル」です。フリーダイヤルとは逆で、電話をかけた側が通話料を負担します。しかも、スマホの「かけ放題プラン」の対象外なので、通話料が別途かかります。
企業のサポート窓口で使われていることが多いですが、長時間の通話になると料金が高くなるので注意してください。携帯電話からだと 20 秒あたり約 11 円かかるため、30 分待たされると約 900 円にもなります。0570 番号しか見つからない場合でも、企業の公式サイトを探すと 03 や 06 で始まる一般番号が載っていることがあります。一般番号ならかけ放題プランの対象になるので、通話料を節約できます。
緊急通報番号: 110・119・118
3 桁の特別な番号もあります。
- 110: 警察への緊急通報
- 119: 消防・救急への緊急通報
- 118: 海上保安庁への緊急通報
これらの番号は覚えておきましょう。いざというときに命を守る番号です。通話料は無料で、携帯電話・固定電話・公衆電話のどれからでもかけられます。詳しくは緊急通報番号ガイドをご覧ください。
緊急ではないけれど警察に相談したいときは #9110、救急車を呼ぶべきか迷ったときは #7119 という相談窓口もあります。緊急通報番号を間違えて押してしまった場合は、電話を切らずに「間違えました」と伝えれば大丈夫です。
海外からの電話: + で始まる番号
「+81」「+1」「+44」のように + (プラス) で始まる番号は、国際電話の表記です。+81 は日本の国番号なので日本国内からの電話ですが、+1 (アメリカ)、+44 (イギリス)、+86 (中国) などは海外からです。
心当たりのない海外番号からの着信は、国際迷惑電話の可能性が高いです。折り返すと高額な通話料がかかることがあるので、無視するのが安全です。
+81 が付いた番号を普通の番号に戻すのは簡単で、+81 を 0 に置き換えるだけです。たとえば +81 90-1234-5678 は 090-1234-5678 と同じ番号です。スマホの連絡先が自動的に +81 形式で保存されることもありますが、国内で使う分にはどちらの形式でも問題なく電話がかけられます。
番号の頭で判断するときの注意点
番号の先頭を見て種類を判断するのは便利ですが、いくつか注意点があります。
- 番号の偽装に注意: 詐欺グループが市外局番を偽装して、あたかも地元の番号から電話しているように見せかけるケースがあります。番号だけで安全と判断しないようにしましょう
- IP 電話でも市外局番が使える: NTT のひかり電話のように、IP 電話でありながら 03 や 06 の市外局番を使えるサービスもあります。03 だから必ず固定電話とは限りません
- 番号ポータビリティの影響: MNP で携帯会社を乗り換えた人は、番号の先頭と実際の携帯会社が一致しません
まとめ - 番号の頭の早見表
- 090・080・070 → 携帯電話
- 03・06・045 など → 固定電話 (地域がわかる)
- 050 → IP 電話 (ネット電話)
- 0120・0800 → フリーダイヤル (無料)
- 0570 → ナビダイヤル (有料、かけ放題対象外)
- 110・119・118 → 緊急通報
- + で始まる → 国際電話の表記
この早見表を覚えておけば、知らない番号からの着信でも慌てずに判断できます。番号の「頭」を読む習慣をつけて、安心してスマホを使いましょう。