PBX (Private Branch Exchange) とは、企業や組織の構内に設置される電話交換機システムです。外線と内線の接続、内線同士の通話、転送、保留、電話会議などの機能を提供し、企業の電話インフラの中核を担います。PBX がなければ、社員一人ひとりに外線を引く必要があり、コストが膨大になります。
PBX の基本的な動作は、外線からの着信を受けて適切な内線に接続し、内線からの発信を外線に接続するというものです。ダイヤルインと連携すれば部署ごとの直通番号を実現でき、IVR と組み合わせれば自動音声による振り分けが可能になります。ACD を搭載した PBX はコールセンターの必須装備で、待ち時間やスキルに基づいてオペレーターへ着信を自動分配します。
PBX は大きく 3 種類に分類されます。第一に、従来型のオンプレミス PBX。専用ハードウェアをオフィスに設置し、アナログ回線や ISDN 回線と接続します。初期投資は数十万〜数百万円と高額ですが、通話品質が安定しており、インターネット障害の影響を受けません。第二に、IP-PBX。VoIP 技術を使い、LAN ケーブル経由で IP 電話機と接続します。既存の LAN インフラを流用できるため配線コストが削減され、拠点間の内線通話も無料になります。第三に、クラウド PBX。ハードウェアを自社に持たず、クラウド上のサービスとして利用します。初期投資が少なく、リモートワーク環境でもスマートフォンを内線電話として使えるのが最大の利点です。
選定の判断基準は、企業の規模・拠点数・働き方によって異なります。社員 10 名以下の小規模オフィスではクラウド PBX が手軽で、100 名以上の大規模拠点ではオンプレミス型や IP-PBX の安定性が求められます。複数拠点を持つ企業では、拠点間の内線通話を無料化できる IP-PBX やクラウド PBX が有利です。ビジネス電話番号ガイドで選定のポイントを確認できます。