番号枯渇とは、利用可能な電話番号が不足する問題です。電話番号は有限の公共資源であり、通信サービスの拡大に伴って需要が供給を上回る事態が繰り返し発生してきました。日本では携帯電話の爆発的な普及が番号枯渇の最大の要因です。
携帯電話番号の枯渇の歴史は、番号帯の拡大の歴史でもあります。1999 年に 090 番号帯 (約 8,000 万番号) が枯渇し、080 番号帯が追加されました。2013 年には、PHS サービスの縮小に伴い 070 番号帯が携帯電話に開放されました。現在は 090/080/070 を合わせて約 2.7 億番号が利用可能ですが、約 1.9 億回線が契約済みで、利用率は約 70% に達しています。IoT デバイスへの番号割り当て需要も増加しており、将来的には 060 番号帯の開放が検討されています。
固定電話でも番号枯渇は発生しています。東京 (03) や大阪 (06) など大都市圏では、人口集中と企業の集積により市外局番内の番号が逼迫しました。対策として、市内局番の桁数変更 (東京の市内局番が 3 桁から 4 桁に拡大) や、新たな市外局番の割り当てが行われてきました。ただし、固定電話の契約数自体が減少傾向にあるため、現在は携帯電話ほど深刻ではありません。
番号枯渇への対策は、番号割り当て制度の柔軟な運用が鍵です。未使用番号の回収 (割り当てを受けたが利用されていない番号帯の返還)、番号リサイクルの促進 (解約番号の再割り当て)、新たな番号帯の開放が主な手段です。M2M (Machine to Machine) 通信用の 020 番号帯が 2017 年に新設され、11〜14 桁の番号が IoT 機器に割り当てられています。電話番号の桁数の歴史で番号体系の変遷を確認できます。