プレフィックスとは、電話番号の先頭に付与される番号の総称です。市外局番 (03、06 など) だけでなく、携帯電話の識別番号 (090、080、070)、IP 電話の 050、フリーダイヤルの 0120、ナビダイヤルの 0570 など、番号体系全般の先頭部分を包括する上位概念です。
市外局番との違いを正確に理解しておくことが重要です。市外局番は固定電話の地域識別に限定される用語で、03 (東京 23 区) や 06 (大阪市) のように地理的な情報を持ちます。一方、プレフィックスはあらゆる電話番号の先頭部分を指す包括的な用語です。090 (携帯電話)、050 (IP 電話)、0120 (フリーダイヤル)、0570 (ナビダイヤル) はいずれもプレフィックスですが、市外局番とは呼びません。つまり、市外局番はプレフィックスの一種ですが、プレフィックスは市外局番に限定されません。
日本の電話番号のプレフィックスは、先頭の数字で大まかな種別を判別できる体系になっています。0 で始まる番号は国内向けで、固定電話は総務省の区分では 0AB〜J と表記され、国内プレフィックスの 0 に続いて市外局番が 1〜4 桁、市内局番が 1〜4 桁という構成です。携帯電話は 090・080・070 で始まる 11 桁、050 は IP 電話、020 は機器間通信などに使う番号で、060 は 2024 年 12 月の電気通信番号計画の変更で携帯電話用に追加された帯です。0120・0800・0570 はフリーダイヤルやナビダイヤルなどのサービス用で、地域を表しません。+ で始まる番号は国際電話で、+81 は日本の国番号です。1 で始まる 3 桁の番号 (110、119 など) は緊急通報や特殊番号です。
迷惑電話対策の実務では、プレフィックスが最初の判断材料になります。050 や 0570 のように地域と結びつかない番号は、番号だけでは発信元の所在地を推測できません。0570 は発信者が通話料を負担する仕組みのため、心当たりのない着信に折り返すと通話料がかかります。+ で始まる国際電話番号はワン切り詐欺に使われることがあり、取引のない国からの着信は折り返さないのが安全です。ただし発信者番号偽装によって表示される番号は作り替えられるため、プレフィックスだけで安全と判断しないことが実務上の落とし穴です。着信画面を見た瞬間に番号の種別をおおまかに絞り込み、折り返す前に電話番号の構造ガイドで番号の並びを確認する、という使い方が現実的です。