CTI (Computer Telephony Integration) とは、コンピュータと電話システムを連携させる技術です。着信時に発信者番号から CRM (顧客管理システム) を検索し、顧客情報をオペレーターの画面に自動表示する「スクリーンポップ」が代表的な機能です。画面上のクリック操作で発信する「クリック・トゥ・コール」や、通話内容の自動録音・文字起こしも CTI の範疇に含まれます。
コールセンターでは CTI が不可欠な技術です。オペレーターは電話に出る前に顧客の氏名、過去の問い合わせ履歴、購入情報、契約プランなどを画面で確認でき、「お名前を伺ってもよろしいですか」と聞く前に顧客を特定できます。これにより、平均処理時間 (AHT) を 15〜30 秒短縮でき、1 日数百件の対応をこなすコールセンターでは大きな効率改善になります。顧客にとっても、毎回同じ情報を伝える手間が省け、満足度の向上につながります。
CTI の連携先として最も一般的なのは CRM です。Salesforce、kintone、Zendesk、HubSpot などの CRM と電話システムを API で接続し、着信番号をキーに顧客レコードを自動検索します。PBX や IVR、ACD と組み合わせることで、IVR で収集した用件情報を CTI 経由でオペレーターの画面に表示し、ACD がスキルに基づいて最適なオペレーターに振り分けるという統合的なフローが実現します。
クラウド型 CTI サービスの普及により、導入のハードルは大幅に下がっています。かつてはオンプレミスの PBX と自社開発のシステムを連携させる必要があり、導入費用は数百万〜数千万円でしたが、クラウド PBX と SaaS 型 CTI の組み合わせなら月額数千円から利用可能です。中小企業でも、電話対応の品質を大企業並みに引き上げられる環境が整っています。コールセンター品質向上のコツで CTI の活用事例を確認できます。