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ブロードバンド

ぶろーどばんど

ブロードバンドとは、常時接続で大容量のデータをやり取りできるインターネット接続の総称です。何 Mbps 以上をブロードバンドと呼ぶかは国や制度によって異なり、日本にも単一の法令上の定義はありません。実務では、電話回線を使ったダイヤルアップ接続 (最大 56kbps) との対比で、光回線、ケーブルテレビ (CATV) 回線、モバイル回線 (4G/5G) といった常時接続の高速回線を指します。かつて主役だった ADSL もブロードバンドの一種でしたが、NTT 東日本は 2025 年 1 月 31 日、NTT 西日本は 2026 年 1 月 31 日にサービスを終了しました。

日本のブロードバンド普及は 2001 年の「e-Japan 戦略」を契機に加速しました。政府が「2005 年までに世界最先端の IT 国家になる」という目標を掲げ、通信インフラの整備を推進しました。Yahoo! BB のADSL サービスが価格破壊を起こし、その後に光回線の全国展開が続いた結果、2020 年代には、都市部では光回線とケーブルテレビ回線のどちらかを選べ、光回線が届かない地域はモバイル回線でつなぐという形が一般的になりました。

ブロードバンドの普及は電話のあり方を根本的に変えました。高速回線の上でVoIP 技術が実用化され、ビデオ通話、クラウド PBX、テレワークが業務の前提になりました。音声専用だった従来の電話網 (PSTN) 自体も、NTT 東西が 2024 年 1 月から段階的に IP 網へ切り替え、2025 年 1 月までに移行を終えています。音声・映像・データは同じ IP ネットワークの上を流れる形に統合されました。

契約時に戸惑いやすいのは、案内に並ぶ「最大 1Gbps」のような数字が規格上の上限 (ベストエフォート) で、実際に出る速度の約束ではない点です。集合住宅では建物の入口までが光回線でも、各戸までは電話配線を使う VDSL 方式のことがあり、この場合は上位のプランに変えても速度は伸びません。もう一つの落とし穴は停電です。従来の加入電話は電話線を通じて電力が供給されるため停電中も通話できましたが、ブロードバンド回線に載せた電話は ONU やルーターが止まると発信も着信もできません。停電時の連絡手段を固定電話だけに頼らない備えが必要です。

地域間の格差 (デジタルデバイド) も残る課題です。光回線が届かない山間部や離島では、衛星インターネット (Starlink など) やモバイル回線が代替手段になります。VoIP の基礎知識でブロードバンドと電話の関係を詳しく解説しています。

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