MVNO (Mobile Virtual Network Operator、仮想移動体通信事業者) とは、自社で通信回線設備 (基地局など) を持たず、大手通信キャリア (MNO: Mobile Network Operator) の回線を借りて通信サービスを提供する事業者です。日本では「格安 SIM」「格安スマホ」として知られ、IIJmio、mineo、OCN モバイル ONE、日本通信などが代表的です。総務省の統計では、MVNO の契約数は約 3,000 万回線に達しています。
MVNO と大手キャリアの最大の違いは料金と通信速度です。MVNO は基地局の建設・維持コストが不要なため、月額 1,000 円以下のプランも多く、大手キャリアの月額 5,000〜8,000 円と比較して通信費を大幅に節約できます。一方、回線を借りている関係上、MNO から割り当てられた帯域を多数のユーザーで共有するため、昼休み (12:00〜13:00) や夕方 (17:00〜19:00) など混雑時間帯に通信速度が低下しやすいデメリットがあります。動画視聴やオンラインゲームを頻繁に利用するユーザーには不向きな場合があります。
MVNO の選び方は、利用パターンに合わせて判断します。データ通信量が月 3GB 以下のライトユーザーは月額 1,000 円以下のプランで十分です。通話が多いユーザーは、かけ放題オプション (月額 500〜1,500 円程度) の有無を確認します。通信速度を重視するなら、MNO のサブブランド (UQ mobile、Y!mobile) や MNO のオンライン専用プラン (ahamo、povo、LINEMO) も選択肢に入ります。これらはサブブランドであり厳密には MVNO ではありませんが、料金帯は MVNO に近く、通信速度は MNO と同等です。
電話番号は MNP で引き継げるため、番号変更の心配はありません。eSIM 対応の MVNO も増えており、オンラインで即日乗り換えが可能です。デュアル SIM を活用して、通話は大手キャリア、データ通信は MVNO という組み合わせでコストを最適化する方法も人気です。番号ポータビリティガイドで乗り換え手順を確認できます。