振り込め詐欺救済法 (正式名称: 犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律) は、振り込め詐欺などの犯罪に利用された銀行口座を凍結し、口座に残った資金を被害者に分配・返還する仕組みを定めた法律です。2008 年 6 月に施行されました。
この法律の仕組みは次の通りです。まず、被害者が警察に被害届を出すと、警察から金融機関に口座凍結の要請が行われます。金融機関は該当口座の取引を停止し、預金保険機構のウェブサイトで口座名義人に権利行使の届出を公告します。60 日以内に届出がなければ口座の預金は消滅し、被害回復分配金として被害者に支払われます。
重要なのは、返還されるのは凍結時に口座に残っていた金額に限られる点です。犯人が既に引き出していた場合、その分は返還されません。被害額が口座残高を上回る場合は、被害者間で按分されます。そのため、被害に気づいたらできるだけ早く警察と銀行に連絡することが極めて重要です。振込後 30 分以内であれば、銀行の「組戻し」手続きで全額回収できる可能性もあります。
申請手続きは、被害者が金融機関に対して「被害回復分配金の支払申請」を行います。申請には、被害届の受理番号、振込明細、本人確認書類が必要です。申請期間は預金保険機構の公告から 30 日以内です。振り込め詐欺の防止策や電話詐欺の通報方法で、被害時の具体的な行動手順を確認してください。