伝言ダイヤル (災害用伝言ダイヤル) は、災害で電話がつながりにくくなったときに NTT が提供する声の伝言板です。「171」にダイヤルし、安否を伝えたい人の電話番号をキーにして、1 伝言あたり 30 秒以内の音声メッセージを録音・再生できます。通話が混み合っている状況でも、伝言の録音・再生は比較的通りやすいのが特徴です。
使い方は簡単です。「171」に電話し、録音は「1」、再生は「2」を押した後、キーにする電話番号 (固定電話は市外局番から) を入力します。キーに使えるのは加入電話・ISDN・ひかり電話・IP 電話・携帯電話・PHS の番号です。1 つの電話番号あたりに録音できる伝言は 20 件が上限ですが、実際の件数も保存期間も、その回の災害の状況に応じて NTT が設定し、提供開始時に案内されます。通話料は、NTT 東日本・NTT 西日本の電話サービスから録音・再生する場合は無料で、伝言を預けるセンターの利用料もかかりません。ほかの通信事業者の電話や携帯電話からかけるときの通話料は、各社の扱いによります。避難所などに設置される災害時用公衆電話からの利用は無料です。
提供が始まるのは、地震などの災害で被災地の安否を気遣う通話が増え、被災地への電話がつながりにくい状況 (輻輳) になったときです。開始の判断も、録音時間や保存期間といった運用条件も、そのときの状況に応じて NTT が設定し、テレビ・ラジオや NTT の公式サイトを通じて案内されます。災害ごとに条件が変わるため、以前の運用で見た件数や保存期間をそのまま当てにしない方が確実です。
いざという時に慌てないよう、NTT は体験利用の機会を設けています。対象は毎月 1 日と 15 日 (0 時から 24 時)、正月三が日 (1 月 1 日 0 時から 1 月 3 日 24 時)、防災週間 (8 月 30 日 9 時から 9 月 5 日 17 時)、防災とボランティア週間 (1 月 15 日 9 時から 1 月 21 日 17 時) で、災害が発生した際には体験利用ができないこともあります。体験利用時の条件は、録音 30 秒・電話番号あたり 20 件・保存は体験利用期間の終了までです。他人に聞かれたくない伝言に暗証番号を付けて、特定の相手との間だけで録音・再生する使い方もできます。
Web 版の「災害用伝言板 (web171)」もあり、テキストで安否情報を登録・確認できます。携帯キャリア各社も独自の災害用伝言板を提供しています。落とし穴は、キーにする電話番号を家族で決めていないと、録音した伝言に誰もたどり着けないことです。「災害時は自宅の固定電話番号をキーに伝言ダイヤルを確認する」といったルールを平時に共有しておくと確実です。災害時の電話ガイドで詳しい使い方を解説しています。