コードレス電話は、親機 (ベースユニット) と子機 (ハンドセット) が無線で接続される固定電話です。子機を持ち歩けるため、家の中のどこにいても着信に応答でき、通話しながら移動できます。日本では 1980 年代後半から普及が始まり、現在販売されている家庭用固定電話のほぼすべてがコードレス方式です。
初期のコードレス電話はアナログ方式で、通話品質が悪く、近隣のコードレス電話と混信したり、盗聴されたりするリスクがありました。現在はデジタル方式 (DECT 規格) が主流で、通話は暗号化され、盗聴のリスクは大幅に低減しています。到達距離は屋内で約 50〜100m、屋外で約 300m です。
コードレス電話の普及は、電話の使い方を大きく変えました。壁に固定された電話の前に座って話す必要がなくなり、リビング、寝室、キッチンなど好きな場所で通話できるようになりました。この「電話を持ち歩く」体験は、後の携帯電話の普及を心理的に受け入れやすくする土壌を作ったとも言えます。
現在のコードレス電話には、ナンバー・ディスプレイ対応、迷惑電話対策機能 (自動録音警告、着信拒否リスト)、留守番電話機能、子機間通話 (インターホン) などが搭載されています。電話機の進化の歴史で固定電話の変遷を振り返ることができます。