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WebRTC

うぇぶあーるてぃーしー

WebRTC (Web Real-Time Communication) は、Web ブラウザ上でプラグインやアプリのインストールなしに、リアルタイムの音声通話・ビデオ通話・データ共有を行うための技術です。Google が 2011 年に実装を公開し、その後 W3C が勧告として標準化しました。通信プロトコル部分の仕様は IETF が定めています。2026 年時点では Chrome・Firefox・Safari・Edge といった主要ブラウザが標準で対応しています。

WebRTC の特徴は「ブラウザだけで通話できる」点です。専用アプリのインストールを前提とするVoIP 通話に対し、WebRTC は URL を開くだけで通話に参加できます。Google Meet もこの技術を基盤としており、ブラウザからビデオ会議に入れるのは WebRTC によるものです。ただしマイクとカメラを使うにはブラウザの許可が必要で、初回は許可を求めるダイアログに応答する操作が入ります。

接続の形は参加人数で変わります。1 対 1 の通話では端末同士が直接つながるピアツーピア (P2P) 接続が使われ、経路が短いぶん遅延を抑えやすくなります。参加者が増えるグループ通話では、各端末の音声・映像をいったん受け取って配り直すメディアサーバー (SFU) を経由する構成が一般的です。また、家庭や社内のルーターの内側にある端末同士は直接つながれないことがあり、その場合は中継サーバーを経由して通信します。暗号化は必須仕様で、SRTP (Secure Real-time Transport Protocol) と DTLS (Datagram Transport Layer Security) による保護が常に有効です。

企業の電話システムでも WebRTC が使われています。クラウド PBX のブラウザ版クライアントや、Web サイトに埋め込む「クリックトゥコール」ボタン (訪問者がボタンひとつで企業に発信できる仕組み) が代表例です。VoIP の基礎知識も参考にしてください。

注意したいのは、WebRTC の通話が電話番号を使う通話とは別物だという点です。WebRTC 単体では電話番号が割り当てられず、電話網につなぐには事業者のゲートウェイを挟む必要があります。そのため 110 番・119 番といった緊急通報には使えません。P2P 接続は相手の端末と直接やり取りするため、通話相手に自分の IP アドレスが伝わり得ることも、知らない相手と話す場面では意識しておきたい点です。

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