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中継回線

ちゅうけいかいせん

中継回線 (トランク回線) とは、電話交換機間を接続する大容量の通信回線です。市内通話、市外通話、国際通話のそれぞれで、交換機間のデータ伝送を担います。個々の加入者回線が「毛細血管」だとすれば、中継回線は電話網の「大動脈」にあたる存在です。

中継回線の容量は、同時に処理できる通話数を直接決定します。年末年始やイベント時に「電話が混み合っています」というメッセージが流れるのは、中継回線の容量を超える通話が集中した場合です。回線容量は平常時のピーク需要を前提に設計されるため、災害時のような想定外の集中には対応しきれません。総務省の情報通信白書 (平成 23 年版) は、東日本大震災で広範囲に通話の輻輳 (ふくそう) が発生し、固定電話について各社で最大 80〜90% の発信規制が実施されたと記録しています。同白書によると、固定電話のトラヒック増加は NTT 東日本の例では携帯電話ほどではなく、通信規制は比較的早い段階で解除されました。

中継回線の技術は時代とともに進化してきました。初期の電話網ではアナログの銅線ケーブルが使われ、1 本の回線で 1 通話しか伝送できませんでした。その後、デジタル多重化技術 (TDM) の導入により、1 本の回線に複数の通話をまとめて伝送できるようになりました。さらに伝送路が光ファイバーへ移ることで、1 本のケーブルで運べる通話数は大きく増えています。

PSTN (公衆交換電話網) から IP 網への移行が進む中、中継回線もパケットベースの伝送へ移っています。固定電話 (加入電話 / INS ネット) の局内設備は 2024 年 1 月 1 日以降、地域ごとに段階的に IP 網へ切り替えられ、NTT 東日本はこの切替を完了したと案内しています (2026 年 8 月時点)。これにより通話は、従来の回線交換方式 (通話ごとに専用回線を確保する方式) から、パケット交換方式 (データを小さなパケットに分割して共有回線で伝送する方式) へと変わりました。企業の PBX と通信事業者の交換機を結ぶ中継回線 (トランク) を IP 網の上で提供する形は、SIP トランクと呼ばれます。電話番号の構造で電話網の全体像を把握できます。

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