電話帳とは、電話番号と名前 (個人名・企業名) の対応を記録した一覧です。かつては NTT が発行する紙の電話帳が各家庭に無料配布され、固定電話の普及とともに日本の通信インフラを支える存在でした。最盛期には全国で年間約 7,000 万部が発行されていたとされます。
NTT の紙の電話帳には 2 種類ありました。ハローページは個人名の五十音順で掲載され、引っ越し先の近隣住民を調べたり、旧友の連絡先を探したりする用途で使われていました。タウンページは企業・店舗を業種別に分類した「職業別電話帳」で、飲食店や病院を探す際に重宝されました。ハローページは個人情報保護意識の高まりと掲載希望者の激減を受け、2023 年 10 月に発行を終了しています。タウンページはオンライン版 (iタウンページ) として存続しており、逆引き検索の情報源の一つにもなっています。
紙の電話帳が衰退した背景には、携帯電話の普及による固定電話離れ、インターネット検索の台頭、そして個人情報保護法の施行 (2005 年) があります。電話帳に掲載された個人情報が名簿業者に悪用されるケースが社会問題化し、掲載を拒否する世帯が急増しました。皮肉なことに、電話帳は電話詐欺のターゲットリストとしても利用されていた歴史があり、高齢者世帯の固定電話番号が詐欺グループに渡る経路の一つでした。
現在「電話帳」という言葉は、スマートフォンの連絡先アプリを指すことが一般的です。Apple の iCloud や Google コンタクトによるクラウド同期により、端末を変更しても連絡先がシームレスに引き継がれます。電話番号検索サービスは、かつての電話帳が担っていた「番号から相手を調べる」機能をデジタルで拡張・発展させたものといえます。電話番号のプライバシー対策で、連絡先情報の管理と漏洩防止のポイントを確認できます。