ロボコール (Robocall) とは、自動発信システム (オートダイヤラー) を使って大量の電話番号に一斉に発信し、録音された音声メッセージを流す電話のことです。1 台のシステムで 1 時間に数千件の発信が可能なため、正当な用途と悪用の両面で広く使われています。アメリカでは月間約 40〜50 億件のロボコールが発信されており、世界的に深刻な問題です。
正当な用途としては、自治体の災害避難情報、医療機関の予約リマインダー、学校の緊急連絡網、選挙期間中の政党からの案内、銀行の不正利用アラートなどがあります。これらは受信者の事前同意を得ているか、公共の利益に基づいて発信されます。
一方で、詐欺や違法な営業活動への悪用が世界的に深刻な問題です。典型的な手口として、「未納料金があります」「口座が凍結されます」「税務署からの重要なお知らせです」といった録音メッセージで不安を煽り、ボタン操作でオペレーターに転送して個人情報や金銭を騙し取るパターンがあります。発信者番号偽装と組み合わせて、銀行や官公庁の番号を表示させるケースも多発しています。日本では特定商取引法により、事前承諾のない電話勧誘は規制されています。
ロボコールを受けた場合の対処法は、録音メッセージが流れた時点で個人情報を一切伝えず、すぐに切断することです。「1 を押してオペレーターにつなぐ」「9 を押して配信を停止する」といった指示には従わないでください。ボタンを押すと「生きている番号」として記録され、さらに多くのロボコールが届くようになります。着信番号を着信拒否に登録し、迷惑電話フィルターを有効にしておくと再発を防げます。STIR/SHAKEN プロトコルの普及により、ロボコールの発信元検証が進むことが期待されています。ロボコールの見分け方で最新の対策を確認できます。