ワン切り詐欺とは、電話を 1 回だけ鳴らして切断し、着信履歴を残すことで折り返し電話を誘導する詐欺手法です。ワン切り自体は営業リスト作成など複数の目的がありますが、詐欺目的の場合は折り返すと高額な通話料が発生する有料番号や、個人情報を聞き出す詐欺グループにつながります。日本語の「ワン切り」は国際的にも "Wangiri fraud" として知られています。
特に危険なのが国際電話番号 (+で始まる番号) からのワン切りです。アフリカ (ギニア +224、シエラレオネ +232 など) や太平洋諸島 (ナウル +674、ツバル +688 など) の国番号が頻繁に使われます。これらの国には International Revenue Share Fraud (IRSF) と呼ばれる仕組みがあり、犯罪グループが現地の通信事業者と結託して有料番号を設定し、折り返し通話の通話料の一部 (30〜50%) を収益として受け取ります。被害者が 1 分通話するだけで数百円が犯罪グループに流れる構造です。
国内番号を使ったワン切り詐欺も存在します。折り返すと自動音声で「料金が未納です」「法的措置を取ります」と脅し、指定口座への振り込みを要求するパターンや、オペレーターが出て個人情報 (氏名、住所、クレジットカード番号) を聞き出すパターンがあります。発信者番号偽装により、実在する企業や官公庁の番号を表示させるケースもあるため、着信履歴の番号だけで安全と判断するのは危険です。
対策の基本は「知らない番号には折り返さない」ことです。気になる場合は電話番号検索サービスで発信元を確認してから判断します。+で始まる国際番号からの着信は、自分に海外の知人がいない限り無視するのが安全です。スマートフォンの着信拒否設定で国際番号を一括ブロックする方法も有効です。ワン切り詐欺の危険性で最新の手口パターンを、国際電話詐欺の手口で国際版の詳細を確認できます。