ワン切りとは、電話を 1 回だけ鳴らして切断する行為です。着信履歴に番号を残すことで、受信者に折り返し電話をさせることを目的としています。日本語の「ワン切り」は国際的にも "Wangiri" として通用する用語です。ITU (国際電気通信連合) が 2025 年 2 月に公表した技術報告書「Methodologies to mitigate wangiri fraud」では、日本語で「一度鳴らして切る」を意味する語として、折り返し先が高額課金の番号である点まで含めて定義されています。同報告書は 2009 年に日本で初期の事例が確認され、その後この手口が世界各地へ広がったと記しています。
ワン切りの目的は大きく 3 つに分類できます。第一に、海外の高額な有料番号への折り返しを誘導する詐欺 (ワン切り詐欺)。国際電話番号からのワン切りは、折り返すと高額な通話料が発生し、通話を引き延ばすために自動音声や保留音が流れる仕掛けになっていることがあります。第二に、営業電話のリスト作成。折り返しがあった番号を「生きている番号」(アクティブな番号) として記録し、テレマーケティングのターゲットリストに追加します。第三に、単なる嫌がらせや電話ハラスメントです。
ワン切りと無言電話は混同されがちですが、性質が異なります。ワン切りは呼び出し音が鳴っている間に切断し、応答させないことが目的です。無言電話は応答後に無音になるもので、プレディクティブダイヤラーの誤動作や嫌がらせが原因です。ワン切りは「折り返させる」ことが目的、無言電話は「応答後に無音になる」現象という違いがあります。
対策は明確です。知らない番号からのワン切りには折り返さず、電話番号検索サービスで発信元を確認します。+で始まる国際電話番号からのワン切りは詐欺の可能性が極めて高いため、無視して削除するのが最善です。スマートフォンの着信拒否設定で、特定の国番号からの着信を一括ブロックすることも有効です。ワン切り詐欺の危険性で最新の手口を、迷惑電話のブロック方法で具体的な設定手順を確認できます。