ハローページは、NTT 東日本・西日本が発行していた個人名・企業名掲載の電話帳です。白い表紙が特徴で、契約者の氏名・電話番号・住所を五十音順に掲載していました。企業・店舗を業種別に掲載した黄色い「タウンページ」と対をなす存在でした。
ハローページの歴史は古く、日本の電話事業開始 (1890 年) とほぼ同時に発行が始まりました。最盛期には全国で約 6,000 万件の個人情報が掲載され、各家庭に無料で配布されていました。知人の電話番号を調べる、引っ越し先の近隣住民を確認するなど、日常生活に欠かせないツールでした。
しかし、個人情報保護意識の高まりとともに掲載を拒否する人が急増しました。電話詐欺やセールス電話の標的リストとして悪用されるケースが問題視され、特に高齢者の被害が深刻でした。掲載率は最盛期の約 80% から 10% 以下にまで低下し、NTT は 2021 年に発行終了を発表、2023 年 10 月の最終版をもって約 130 年の歴史に幕を閉じました。
ハローページの廃刊は、プライバシーと利便性のトレードオフを象徴する出来事です。電話番号から個人を特定する逆引き検索の手段が一つ失われた一方で、個人情報の大量流出リスクも消滅しました。現在、電話番号の検索は NTT の「104」番号案内 (1 件 66 円) やインターネットの電話番号検索サービスに移行しています。