帯域幅 (バンドワイズ) とは、通信回線が単位時間あたりに伝送できるデータ量を表す指標で、bps (bits per second) で測定されます。電話通信では、帯域幅が通話品質を直接左右する重要な要素です。
従来のアナログ電話は 300Hz〜3,400Hz の音声帯域を使用し、デジタル化すると約 64kbps (G.711 PCM) に相当します。VoIP では使用するコーデックによって必要帯域が大きく異なります。G.711 は約 80kbps (ヘッダー含む) で高音質ですが帯域を多く消費し、G.729 は約 30kbps で帯域を節約できる代わりに音質がやや劣ります。
帯域幅が不足すると、音声の途切れ、遅延の増大、ノイズの発生といった品質劣化が起こります。特に企業で VoIP を導入する際は、同時通話数 × 1 通話あたりの必要帯域で合計帯域を見積もる必要があります。たとえば G.711 で 20 回線の同時通話を想定する場合、音声だけで約 1.6Mbps の帯域が必要です。
帯域不足を防ぐには、QoS (Quality of Service) 設定で音声トラフィックを他のデータ通信より優先させることが重要です。ルーターやスイッチで音声パケットに高い優先度を設定すれば、ファイルダウンロードなどの大容量通信が同時に行われても通話品質を維持できます。また、帯域の実測値は理論値より低くなるため、余裕を持った回線契約が推奨されます。