ロボコール (Robocall) とは、自動発信システム (オートダイヤラー) を使って大量の電話番号に一斉に発信し、録音された音声メッセージを流す電話のことです。1 台のシステムから短時間に大量の発信ができるため、正当な用途と悪用の両面で使われています。
正当な用途としては、自治体の災害避難情報、医療機関の予約リマインダー、学校の緊急連絡網、選挙期間中の政党からの案内、銀行の不正利用アラートなどがあります。これらは受信者の事前同意を得ているか、公共の利益に基づいて発信されます。逆に、事前同意にも公共性にも心当たりがないのに、金銭や個人情報の入力、ボタン操作を求めてくる自動音声は、こうした正当な用途に当たらない側として扱うのが安全です。
一方で、詐欺や違法な営業活動への悪用が各国で問題になっており、対策が講じられています。典型的な手口として、「未納料金があります」「口座が凍結されます」「税務署からの重要なお知らせです」といった録音メッセージで不安を煽り、ボタン操作でオペレーターに転送して個人情報や金銭を騙し取るパターンがあります。発信者番号偽装と組み合わせて、銀行や官公庁の番号を表示させるケースもあります。日本では電話勧誘販売が特定商取引法の規制対象で、勧誘に先立って事業者名と勧誘目的を告げる義務 (第 16 条) や、断った相手への再勧誘の禁止 (第 17 条) が定められています。
ロボコールを受けた場合の対処法は、録音メッセージが流れた時点で個人情報を一切伝えず、すぐに切断することです。「1 を押してオペレーターにつなぐ」「9 を押して配信を停止する」といった指示には従わないでください。ボタンを押すと、応答のあった番号として発信側に記録され、その後も発信対象として残る可能性があります。着信番号を着信拒否に登録し、迷惑電話フィルターを有効にしておけば、同じ番号からの再着信は止められます。ただし発信元の番号が変われば新たな着信を受け得るため、番号単位の拒否だけで止まりきるとは限りません。番号偽装を伴うロボコールへの対策としては、発信者番号が本物かどうかを通信事業者間で検証する STIR/SHAKEN という枠組みがあります。ロボコールの見分け方で、着信時の判別と対処の手順を確認できます。