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ビッシング

びっしんぐ

ビッシング (Vishing) とは、「Voice」と「Phishing」を組み合わせた造語で、電話を使って個人情報や金融情報を騙し取る詐欺手法です。メールやウェブサイトを使うフィッシングの電話版にあたります。日本では「振り込め詐欺」「オレオレ詐欺」「還付金詐欺」などがビッシングに該当し、警察庁はこれらを「特殊詐欺」として類型化し、認知件数と被害額を公表しています。

典型的な手口として、銀行員を装って「口座が不正利用されています」と暗証番号を聞き出す、税務署を装って「還付金があります」と ATM に誘導する、警察を装って「あなたの口座が犯罪に使われています」とキャッシュカードを受け取りに来るなどがあります。発信者番号偽装を併用して、実在する機関の電話番号を発信元として表示させる手口も知られています。録音された自動音声で用件を伝え、番号を押させてオペレーターにつなぐロボコールを入り口に使うパターンもあります。

メールやウェブサイトを使うフィッシングと比べ、ビッシングは音声による直接的なやり取りのため、犯人が被害者の反応に合わせて話術を変えられる点が厄介です。焦らせる、同情を引く、権威を示すといった話法が使われます。

対策の鉄則は、電話で個人情報や金融情報を求められた場合、一度電話を切り、公式の連絡先に自分からかけ直して確認することです。暗証番号やパスワードを電話で尋ねられたら、相手が銀行や警察を名乗っていても答えない、という線引きが確実です。高齢の家族がいる場合は、この原則を繰り返し伝えておくことが重要です。2020 年代には音声クローン技術で家族の声を模倣する手口も報告されており、声だけで本人と判断することはできません。家族間で合言葉を決めておくことが、ビッシングと音声クローン詐欺の両方に有効な防衛策です。振り込め詐欺の防止策で具体的な対処法を確認できます。

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