圏外とは、携帯電話が基地局の電波を受信できず、通話やデータ通信ができない状態です。スマートフォンの画面に「圏外」や「No Service」と表示されます。山間部、トンネル内、地下施設、建物の奥まった場所、海上など、基地局からの電波が物理的に届きにくい場所で発生します。
圏外になる原因は主に 3 つです。第一に、基地局からの距離が遠すぎる場合。第二に、建物のコンクリートや鉄骨、山の地形などが電波を遮蔽する場合。第三に、大規模イベントや災害時に基地局の処理能力を超える接続が集中し、実質的に圏外と同じ状態になる場合 (輻輳) です。
圏外の相手に電話をかけると「電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため、かかりません」といった内容のガイダンスが流れます (文言はキャリアによって多少異なります)。ここに落とし穴があり、このガイダンスは圏外と電源オフを区別しないため、相手が意図して電源を切っているのか、電波の届かない場所にいるのかは判断できません。また、この状態では緊急通報 (110・119) もできないため、登山や地下作業など圏外になりやすい環境では、事前に行動計画を共有しておくことが重要です。
圏外対策として、Wi-Fi 通話 (Wi-Fi Calling) を有効にしておくと、携帯電波が届かなくても Wi-Fi 経由で通話できます。また、フェムトセル (小型基地局) を自宅に設置して電波状況を改善する方法もあります。各キャリアは電波改善の申し込みを受け付けており、自宅が圏外に近い場合は相談してみてください。
圏外が続く場所では、端末が基地局を探す受信動作を繰り返し、さらに電波の弱い場所では接続を試みるときの送信出力も上がるため、電池の消費が普段より速くなります。復帰の見込みが薄い場所では機内モードに切り替えておくと電池を節約できます。なお、ネットワーク側で動く留守番電話サービスを契約していれば、圏外の間にかかってきた電話は伝言として預けられ、圏内に戻ったときに知ることができます。