おサイフケータイは、ソニーが開発した FeliCa (フェリカ) チップを携帯電話に搭載し、端末をリーダーにかざすだけで決済や認証ができる技術です。NTT ドコモが 2004 年に世界初のモバイル決済サービスとして開始しました。Suica、PASMO、楽天 Edy、nanaco、WAON などの電子マネーや、モバイル Suica による交通機関の乗車に利用されています。
おサイフケータイの技術的な特徴は、電源が入っていなくても利用できる点です。FeliCa チップはリーダーからの電磁波で給電されるため、バッテリーが切れた状態でも決済や改札の通過が可能です (一部機能を除く)。通信速度は 212kbps または 424kbps で、タッチから決済完了まで約 0.1 秒という高速処理を実現しています。
Apple Pay や Google Pay が NFC (Near Field Communication) の TypeA/B 規格を採用しているのに対し、おサイフケータイは NFC の TypeF (FeliCa) 規格を使用しています。日本の iPhone 7 以降は FeliCa に対応しており、Apple Pay で Suica や iD を利用できます。海外版の iPhone は FeliCa 非対応のモデルもあるため、日本で交通系 IC カードを使いたい場合は注意が必要です。
おサイフケータイは電話機能とは直接関係ありませんが、ガラケー時代に「電話機でできること」を大きく拡張した技術として、日本の携帯電話史に重要な位置を占めています。電話機の進化の歴史で日本独自の携帯電話文化を振り返ることができます。