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音声合成

おんせいごうせい

音声合成 (TTS: Text-to-Speech) とは、テキストデータを入力として人工的な音声を生成する技術です。電話の世界では、IVR音声ガイダンスボイスメールの文字起こし結果の読み上げ、視覚障害者向けの画面読み上げ機能などに活用されています。

合成音声の自然さは、深層学習の導入で大きく変わりました。初期の合成音声は機械的で不自然でしたが、2016 年に発表された WaveNet は音声の波形そのものを 1 サンプルずつ生成する方式を示し、2023 年に発表された VALL-E は 3 秒程度の録音から話者の声質を引き継いで読み上げる方式を示しました。感情の込め方やイントネーションの調整、特定の話者の声質の再現も扱えるようになり、ナレーションや電話の自動応答にも使われています (2026 年 8 月時点)。

一方で、音声合成の悪用も問題になっています。音声クローン詐欺は、わずか数秒の音声サンプルから本人そっくりの合成音声を作り、家族を装って金銭を要求する手口です。音声クローンの核になるのは、話者の声質を学習させた音声合成 (テキスト読み上げ) の側です。声をテキストに変換する音声認識とは別系統の技術で、両者を組み合わせれば相手の発話を文字にして応答を合成音声で返す自動応答も作れますが、詐欺との関係で音声認識が関わるのは主に声で本人を確かめる音声認証 (声紋認証) の側です。

音声合成による詐欺への対策としては、家族間で合言葉を決めておく、電話でお金の話が出たら一度切って自分から折り返す、音声認証だけに頼らずワンタイムパスワードなどの多要素認証を併用するといった方法が挙げられます。AI 音声クローン詐欺で手口の詳細を確認できます。

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