番号の基礎知識

ショートコード (短縮番号) の仕組みと用途

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ショートコードとは

ショートコードは、通常の電話番号より短い 4〜6 桁の番号で、主に SMS の送受信に使用されます。企業がマーケティング、認証コードの送信、顧客通知などの目的で利用しており、携帯キャリアから正式に割り当てを受けた番号です。通常の電話番号と異なり、音声通話には使用できません。ショートコード (短縮番号) の仕組みを理解することで、正規の企業通知とフィッシング詐欺を見分ける力が身につきます。

日本では、ショートコードは主に携帯キャリア (NTT ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル) が管理しており、企業は各キャリアと契約してショートコードの割り当てを受けます。海外では Common Short Code Administration (CSCA) のような統一管理機関が存在する国もありますが、日本ではキャリアごとの管理が基本です。

ショートコードの種類

  • 共通ショートコード — 全キャリア共通で使用できる番号。企業の SMS サービスで広く利用される。取得費用は高額だが、ユーザーにとってはキャリアを問わず同じ番号で利用できる利便性がある
  • キャリア固有コード — 特定のキャリアのみで使用できる番号。キャリアが自社サービスの通知に使用するケースが多い
  • 双方向コード — ユーザーからの SMS 返信を受け付けられる番号。アンケートや投票、予約確認の返信に利用される
  • 一方向コード — 企業からの送信専用で、返信は受け付けない番号。認証コードや通知の送信に使用される

ショートコードと通常番号の違い

ショートコードと通常の電話番号 (ロングコード) には、いくつかの重要な違いがあります。

  • 桁数 — ショートコードは 4〜6 桁、通常番号は 10〜11 桁
  • 送信速度 — ショートコードは 1 秒あたり数百〜数千通の SMS を送信可能。通常番号は 1 秒あたり数通に制限される
  • 到達率 — ショートコードはキャリアに正式登録されているため、スパムフィルターに引っかかりにくく到達率が高い
  • コスト — ショートコードの取得・維持費用は通常番号より高額。月額数万円〜数十万円が一般的
  • 信頼性 — キャリアの審査を通過した企業のみが利用できるため、一定の信頼性が担保される

企業での活用例

ショートコードは、二要素認証 (2FA) の認証コード送信で最も広く利用されています。銀行のワンタイムパスワード、EC サイトの注文確認、配送通知など、即時性が求められるコミュニケーションに適しています。通常の電話番号からの SMS と比べて到達率が高く、キャリアのスパムフィルターに引っかかりにくい利点があります。

主な活用シーン

  • 認証コード — ログイン時の二要素認証、パスワードリセット、本人確認。金融機関やオンラインサービスで広く採用されている
  • 取引通知 — 銀行の入出金通知、クレジットカードの利用通知、証券取引の約定通知
  • 配送通知 — 荷物の発送・到着通知、再配達の案内、配達完了の確認
  • 予約確認 — 病院や飲食店の予約リマインダー、美容院の来店確認
  • マーケティング — セールの告知、クーポンの配信、新商品の案内。ユーザーの事前同意 (オプトイン) が必要
  • 緊急通知 — 災害時の安否確認、サービス障害の通知、セキュリティアラート

日本で使われている主なショートコード

日本国内で頻繁に目にするショートコードの例を紹介します。

  • Amazon — 09090097540 などの番号から認証コードや配送通知を送信
  • Google — 認証コードの送信に使用。番号はキャリアや地域によって異なる
  • 各銀行 — ワンタイムパスワードの送信に専用のショートコードを使用
  • キャリア公式 — NTT ドコモ (ドコモメール通知)、au (au ID 認証)、ソフトバンク (My SoftBank 認証) など

セキュリティ上の注意点

ショートコードからの SMS であっても、フィッシング詐欺のリスクはゼロではありません。攻撃者がショートコードを偽装したり、正規のショートコードに似た番号を使用したりするケースが報告されています。以下のポイントに注意してください。

  • リンクの確認 — SMS 内のリンクをクリックする前に、送信元のショートコードが正規のものか確認する。URL が公式ドメインと一致するか慎重に確認する
  • 個人情報の入力を求める SMS に注意 — 正規の企業は SMS で暗証番号やパスワードの入力を求めることはない。認証コードの入力を求める場合も、公式アプリや公式サイト上で行う
  • 不審な SMS の対処 — 不審な SMS を受信した場合は、企業の公式サイトから直接ログインして確認する。SMS 内のリンクは使用しない
  • SMS フィルタリング — iOS の「不明な差出人をフィルタ」や Android の「スパム保護」機能を有効にし、不審な SMS を自動的に振り分ける

ショートコードは企業と消費者をつなぐ重要なコミュニケーション手段ですが、その信頼性を悪用する詐欺も存在します。送信元の確認を習慣化し、不審な SMS には慎重に対応しましょう。

ショートコードの取得と運用

企業がショートコードを取得して SMS サービスを運用するには、以下の手順が必要です。

取得の流れ

  • SMS 配信事業者の選定 — ショートコードの取得は、SMS 配信事業者 (アグリゲーター) を通じて行う。Twilio、KDDI Message Cast、NTT コミュニケーションズなどが代表的
  • キャリアへの申請 — 配信事業者を通じて各キャリアにショートコードの割り当てを申請する。審査には 2〜4 週間程度かかる
  • コンテンツの審査 — 送信する SMS の内容がキャリアのガイドラインに適合しているか審査される。スパムや不適切なコンテンツは拒否される
  • テスト送信 — 本番運用前にテスト送信を行い、各キャリアでの到達率と表示を確認する

運用コスト

ショートコードの運用には、月額基本料 (数万円〜数十万円) と送信 1 通あたりの従量課金 (3〜15 円程度) が発生します。共通ショートコード (全キャリア共通) は、キャリア固有コードより取得・維持費用が高額ですが、ユーザーにとっての利便性は高くなります。

RCS (Rich Communication Services) との関係

RCS は SMS の後継として位置づけられる次世代メッセージングプロトコルです。テキストだけでなく、画像、動画、ボタン、カルーセルなどのリッチコンテンツを送信できます。Google Messages が RCS に対応しており、Apple も iOS 18 から RCS をサポートしています。

RCS の普及に伴い、ショートコードの役割も変化する可能性があります。RCS では企業の公式アカウントが認証済みバッジ付きで表示されるため、フィッシング詐欺のリスクが低減されます。ただし、RCS の普及にはまだ時間がかかるため、当面はショートコードによる SMS が企業通知の主要手段であり続けるでしょう。ショートコード (短縮番号) の仕組みと用途を正しく理解し、正規の企業通知と詐欺メッセージを見分ける力を身につけましょう。

よくある質問

ショートコードとは何ですか?

通常の電話番号より短い 4〜6 桁の番号で、主に SMS の送受信に使用されます。企業が認証コードの送信や顧客通知などの目的で利用しています。

ショートコードからの SMS はすべて安全ですか?

正規の企業が使用するショートコードは安全ですが、フィッシング詐欺のリスクはゼロではありません。SMS 内のリンクをクリックする前に、送信元が正規のものか確認してください。

ショートコードに返信できますか?

双方向コードであれば返信可能です。一方向コードは企業からの送信専用で、返信は受け付けていません。

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